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アクマにアソコを貸しました

第6章 ロスタイム上等じゃないですか

「それで相談って何ですか」
私にぶちこんでくれませんか、だろ。そんな事を思っているとはおくびにも出さず、綺麗な顔に親しみを感じさせる笑顔をのせる。

「実は…」

彼氏とうまくいってなくて
仕事の事で聞いて欲しくて
蘇芳さんは彼女いるんですか

大同小異でこの3つの質問にわけられる。当然悩みというよりも、俺を誘うきっかけに過ぎない。


ベッドに並んで座り至近距離で目を見つめ、術をかける。

この術は、暴れたり逃げたりしないように俺への依存を今だけ高める役割と、今夜眠って起きたら俺との事は忘れるように。


唇を合わせて髪を片側に寄せ露になった項と耳にも唇を落とす。

ふぅ…ン…っ

この声が演技かどうかは知らないが、キスする時の唾液に催淫効果のある術を混ぜているので相手の下着はぐちゃぐちゃだ。


もちろん俺はその女を好きな訳ではない。相手だって俺の見た目に寄ってきただけだ。

のけ反って露出した喉元と谷間の間位に吸い付いて生気を奪う時と、泡立った愛液の奥深くに精を放つ瞬間に頭を過(よぎ)るのは、とある顔とモヤモヤした感情。


――あの時の蕩けきった梓穏の顔と俺を京紫と呼んだ時の声。思い出すだけで何度も高みへ上り、吐精し、酷く乱暴な気持ちになる。

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