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「新菜は、昔から変わらないな…。何も聞かないし、何も教えない。」


隆盛だって、あたしに何にも教えてくれなかったじゃない？


いきなり顔を隠していた手が掴まれ、涙でぐちゃぐちゃのあたしに隆盛がそっと口づけた。


「りゅうせぇ…。」


あたしは、驚いて隆盛を見つめた。


悲しい顔をした隆盛は、躊躇いがちにゆっくりと顔を傾け柔らかな唇をそっと押し付けてきた。


隆盛…。


なんでこんなに優しいキスをくれるの？



ささくれだった心を溶かすような、心のこもった暖かいキス。

一つ…また一つ…優しいキスを重ねていく。



「ごめん…。」



謝りながらも、おずおずとぎこちない、初めてのような優しいキスを何度も交わしてくる。



隆盛があまりにも悲しく謝るから、あたしは戸惑いながらも、こんなにも優しいキスをもらい続けてた。


先ほど、あんなに拒否したのに…。




次第に、あたしを激しく掻き抱き、深く口づけられていた。


ダメだよ、あたしはこんなキスを貰う資格…ないから。