素直じゃない契約
第3章 兄弟
「…そうやな。案内しよか」
何だか恭介は浮かない顔をしていた。
『うん、じゃあ僕もついていこうかな♪』
離れから廊下を渡り本家へ行った。
「ここはまぁ…お手伝いさんが溜まってるところやな」
「お…お手伝いさん…」
柄の悪いヤクザが座ってこっちを睨んでいた。
つられてあたしも眉間にしわを寄せてしまった。
『…これが恭介坊っちゃんの婚約者っすか…??』
「おぅ、沙羅ってゆーんや、よろしくな!」
「…よろしくお願いします…」
ヤクザがこっちに近づいてきた。
なんで近寄ってくんだよー…