SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ
第11章 悲しみに捧ぐリコリスの花束を
きっと、ガウリイも。
最後の掛けであって、そしてガウリイが言う様に最後のけじめだったのだろう。ーーオレには、リナを振れないからな・・・
そんな、小さなささやきにリナは目頭が熱くなってしまう。
自分の、大切な大切な初恋。誰よりも、優しい優しいガウリイ。最後の最後まで、自分を気遣ってくれる、最高のパートナーだった、彼。
「ありがとう。ガウリイ。
ガウリイは、あたしの・・・
最高のパートナーだった。誰よりも。何よりも。そして・・・あたしの初恋・・・だった。
今まで、蔑ろにして、逃げて、ごめん。
これで、本当におしまい。さようなら、ガウリイ」
「・・・ああ、オレも同じだよ。
初恋もお前さんだった。・・・最高のパートナーだし、恋人だった。
・・・ゼロス」
突然話を振られたゼロスは、びっくりした顔でガウリイを静かに見つめる。
「こいつさ、結構泣き虫だから、寂しがり屋だから。側にいてやって欲しい。・・・お前さんは、魔族だから、簡単にはいかないとは、思ってる。それでも・・・目一杯、こいつを大切にしてやってくれ」
「・・・言われなくても・・・大切にしますよ」
「それから・・・
お幸せにな。リナ、ゼロス」
「っ・・・ありがと、ガウリイ。
ガウリイも、シルフィールも。
お幸せに」
遠回りもした。あの、夢を見た日から、かなり時間はかかったけど。
やっと言えた、祝福の言葉。
これで、本当にーーー終わり。
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