SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ
第11章 悲しみに捧ぐリコリスの花束を
「シルフィール。
あんたの怪我、内心何処かで心配してたの。・・・よかった。
これから先、喧嘩だってすると思う。・・・でも、ガウリイを支えてあげて。こいつ、馬鹿でくらげなくせに、人一倍優しいのよ。・・・怪我をしたら、癒してあげて。気付いてあげて。
・・・お願い」
はじめて、シルフィールと笑顔で向き合い、深々と頭を下げた少女。
その真摯な、パートナーであった優しい剣士の男を思いやる少女に、シルフィールは今までリナに仕出かしたことの重大さに気付いた。
「リナさん・・・リナさん。本当に、本当にすいません・・・!!わたし、とんでもないことを・・・」
ガウリイと別れる際に口にした謝罪とは違う、心からの謝罪。
それを汲み取り、リナはくすりと笑った。
「もう、いいわ。
謝らないでよ、もう。怒っていないわ」
「・・・リナ」
「・・・ガウリイ」
「飯は、ちゃんと食えよ。」
ずるっ、とリナはガウリイの間の抜けたセリフに、ついついずっこける。
「な、なにを言ってるのよ、あんたは」
「・・・ちゃんと、寝ろよ。旅先では無理をするな。盗賊いぢめも、ほどほどにしろ。・・・あんまり・・・ゼロスに心配かけるなよ」
「あんたも。
シルフィール守れっては言っても、自分が資本よ。死んだりしない様に。くらげだからって、シルフィールに迷惑掛けんじゃないわよ。・・・あたしを、時々でいいから、思い出してね。」
「・・・お前さんだって、忘れないでくれよ。
・・・本当はわかっていたんだ。今更リナに戻ろうと持ちかけても、良い返事はもらえないとな。
・・・・・・だからこそ、これはオレなりのけじめだ。
振ってくれて、ありがとな」
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