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SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ

第11章 悲しみに捧ぐリコリスの花束を

*****

ーーーガウリイの家に戻ったリナとゼロスは、懐かしい面々と他愛もない会話をした。
そして、夜。
みんなは疲れ果て、パーティを開いていたホールにそのまま寝てしまっていた。


「ね、ゼロス」
「はい、リナさん」

起こさないようにと、小声でやり取りをする。
少女の言葉に、小さく笑いながら答える青年。わかってしまった。少女が何を言いたいのか。

「・・・今のうちに出ない?」
「本当に、よろしいですか?」
「うん。別れは辛いわ。行きましょ。


ガウリイ、シルフィール。それに姉ちゃん。アメリア。ゼル。ありがとう。さよなら・・・ううん。またね。」

ーーーなにも言わずに立ち去った少女と青年の姿を見つめる、影一つ。

「まったく、最後までやらかすわね。バカ妹。


・・・リナ、少しくらい無理をしてもいい。後悔だけはしないように・・・がんばんなさい。」


美女はくすりと笑い、闇へと消え行った。



ーー祝福される関係じゃない。

それでも、2人でいたいの。

「ゼロス・・・愛してる」
「はい、僕もです・・・リナさん。」



ーーー空にふわりと舞いながら。

月を背景に、2人は、お互いに口づけをする。二度と離れないと言う、永遠の誓いを。

「あたしを・・・離さないでね。ゼロス」
「リナさんを、離したりなどしません。貴女だけはーー決して。金色の魔王様に誓って。貴女を愛し続けると、誓います」
「あたしもーースイーフィードに誓って・・・ゼロスを、愛すると誓うわ」



******


とある街に、一組の恋人がおりました。
2人は、幸せそうに寄り添い、お互いを思いやるような瞳で見つめていました。
・・・しあわせな、恋人同士でした。

永遠の、永遠の。
永い永いーーーー2人の物語。



【END】

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