「俺は、男だ!クソ野郎」
第6章 何で俺…女装してんの。
次の日。
「もう岬ちゃん!!俺以外に捕まるなんて聞いてないよ!」
昼休み、朝からずーっとこの調子で
ぷんぷんと
ご機嫌ななめな金太郎の話相手をして聞いている。
「俺も捕まれるなんて聞いてなかった…」
あぁ、俺は
できるだけ昨日のことなんて
思い出したくもないのに。
「なんで、そんなに岬ちゃんは冷静でいられるの!?あの生徒会の奴に何かとんでもない命令されちゃうんだよ!?」
金太郎は、取り乱して
俺の両肩を掴み前後に揺らす。
逆に言いたいが
何でお前は、冷静じゃないんだ。
普通は、逆の立場。
もしかして、心配してくれてんのか?
でも朝から
それをずっと永遠に繰り返してるウザさは、半端ない。
「お前は、子供か!いい加減静かにしろ」
俺は、まだ両肩を掴んでる金太郎の手をはらって
そう言った。
本当、頼むから
大人しくしてほしい。
「あー俺が捕まえたかった。そしたら、あんなことやこーんなことまで出来たっていうのに…」
次は、しょんぼりとなった。
もう…
放っておこう。
それが一番だと思い、
金太郎から視線をずらした。
そのずらした先には、
今にも噴火寸前な山があった。