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「俺は、男だ!クソ野郎」

第10章 …こんなの俺らしくない








今、好きって言われた。


す、好き…?ありえない。





てっきり、

俺のことが嫌いであんな酷いことしたと思っていたけど…










それは違うのか?到底信じられない。










「俺は岬のことになると余裕なくて、ついかっとなってしまった。ごめん…あのときは嫉妬で狂っていて自分を見失っていたみたいだ」





「…余裕?」






寂しそうな目。

見たことがない。



少し落ち込んでいるようにも見える。




淳兄からそう簡単に謝ってもらえるとは思ってなかったし

第一、起きたばかりだから頭も回っていない今、何て返せばいいのかよくわからない。





それに余裕がないということはどういうことだ?








「後悔してるんだ…。怖い思いをさせてごめんな?」








こ、こんなに謝る淳兄は初めてみた。



いつもだったら、少しケンカしても

絶対謝らなかった淳兄が今こうやって謝っている姿を見ると珍しく感じる。









「許してほしい…」




すると、

俺を包み込むように前から優しく抱き締めた。





「じゅ淳兄…?」










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