「俺は、男だ!クソ野郎」
第7章 助けて大悟…
「ーー岬?」
賑あってる中、
ふと、懐かしい聞きなれた声が聞こえてきた。
「え…淳兄!」
さっき、写真で見たまんまの淳兄が
俺の隣にやって来た。
前髪は、かっこよく上げられていて
スーツを着込んでいる。
まさに男前。
でも表情は、
殺意を剥き出しにしたような感じがするんですけども。
「岬。どうして、こんなとこに来てるわけ?怒るよ。しかもなんつー格好してんの?俺以外見せたらダメだろ、ばか」
「……。」
えっ。俺にばか…?
急なことで
返す言葉が何も見つからない。
てか俺、すごい言われよう…。
なんか、知らないけど
若干説教うけてる?
淳兄の圧に
自然に強ばって肩が竦む。
改めてもう一度説明します。
蒼野 淳。
俺と二人っきりの時はものすごく優しいけど
誰かと一緒にいる時は
ものすごく怖くなる人間です。
生態、
未だ不明。理解不能。
というキーワードがこの人に当てはまります。
俺も言っててよくわかんねぇや。
「あ、蒼野さん。俺が姫をここに連れて来ました♪ちなみに姫は、岬ちゃんのことね~」
「あ"?お前ごときが岬に近寄るな」
割って入ってきた翼先輩を
淳兄は、ドスのきいた声を出して睨んでいる。
「怖~。まぁまぁ落ち着いてよ。姫が蒼野さんの親戚だなんて今日まで知らなかったし、第一、姫は俺の後輩でーす」
翼先輩は、怪しく微笑みながら
俺の肩に手を回した。
絵で描かれている場合、
二人の間にバチバチと火花が散っているような表現が
出来そうな強いガン飛ばしである。
なに。
この誰も望んでない展開は。