「俺は、男だ!クソ野郎」
第7章 助けて大悟…
そして俺の気持ちは
今、この場から離れて帰りたいのみ。
でもまぁ…
ここまで来てイチゴケーキを食べずに
帰りたくないのも一理ある。
こうなったら何がなんでも必ず
絶対、食う!!
そう思ったのはいいが、
今の状況をどうするか考えないとな…。
とりあえず、
俺の肩に回している翼先輩の手を振りほどき、
少し距離をとった。
だけど、離れたのにまた近寄ってくる。
その度に、
淳兄の眉がピクリと動いて恐怖を覚える。
「ねぇ、そういや昨日、子供の作り方を聞いたとき、親戚の兄ちゃんに教えてもらったって言ってたけど、もしかしてそれ蒼野さんのことだったりする?」
翼先輩は、ニヤニヤとしながら
急に質問してくる。
…子供の作り方?
あぁ、あのことか。
保健室での出来事を思い出す。
たく、あれは
正式には“作る”んじゃなくて
“運んでくる”って言っただろ。
詳しく言うとコウノトリがだな、
くちばしにゆり籠みたいなのをくわえたまま
中に赤ちゃんを乗せて運んでくるんだ。
お前は、まだ理解していなかったのか。
飽き飽きしながら
「そうだけど?」
と答えるとニヤリと翼先輩の口角が上がった。
つか、なんで今それを聞いた。
「マジで(笑)蒼野さん、姫に何教えてんの」
ぷぷっとバカにしたような笑い声をあげ
淳兄に言う。