「俺は、男だ!クソ野郎」
第7章 助けて大悟…
淳兄を見ると
おでこに血管が浮き出ているのがわかる。
これは、相当怒っていることを表している。
俺、なんかわからないけど
知ーらない。
フイと顔を逸らす。
「岬は、純粋で無垢なんだ。すぐ人を信じてしまうから、誰にも汚されたくないんだよ」
「だからって、そんなおとぎ話みたいなの教えたんだ」
「別にお前には関係ない。それより、岬をこっちによこせ」
「それは無理~」
ひそひそと二人は何かを話している。
…早くイチゴケーキ食いたい。
そんなことを思っていると、
翼先輩にまた肩に手を回される。
「姫、そろそろ席に行こうか♪」
翼先輩がそう嬉しそうに促す。
「え?あぁ…わかった。じゃあね、淳兄」
淳兄には、なんか悪いが
早くイチゴケーキが食べたいのだ。
だからできるだけ
淳兄の顔を見ないように横を通りすぎて行った。