「俺は、男だ!クソ野郎」
第7章 助けて大悟…
「へー。答えないってことは、マジで男なんだ」
「えっ」
俺は、淳兄の言葉に
え?となる。
待て待て…。
今の発言は
ど、どういうことだ。
まず自分の耳を疑った。
「かまをかけたんだよ。どんな反応するかをね。でも図星か」
淳兄は、未だに
怖い顔をしながらそう言った。
「な、なにそれ…」
俺の声は途切れ途切れになる。
かまをかけただと…?
うわ、最悪じゃん。
つまり、試したってことだろ!?
あー!
腹立つやり方するぜ、この野郎。
俺は、睨むことしかできないけど、
でも淳兄の顔をずっと見ることができなくて
睨み始めて3秒くらいで目を逸らした。
はははっ。
俺、弱っ。
悲しいぜ。
「…で、その二人の中で誰が好きなの?もしかして今付き合ってるの?ねぇ、俺よりそいつかっこいいの?」
淳兄がクイッと俺の顎を掴みながら
言った。
「はぁ!?待てよ。なんでそうなるんだよ!?」
意味わかんねー!
相手が男だって
知ってるくせになんてこと言うんだ。
つか、好きとかかっこいいとかの話じゃないだろ。
俺は、泣きたい衝動を抑えて
必死に淳兄と目を合わせる。
もう
この話からいい加減遠ざけたい。
「ねぇ俺を嫉妬させたいの?冗談でも俺、妬くタイプだから」
淳兄は、口の端を上げながら
目が怖いことになっていた。
嫉妬とかなんだよ、それ。
本当意味がわかんねぇ…。
あああ…頭が痛くなる。
「じゅ、淳兄、怖い…」
とりあえず、
この場から逃げたい。
俺は、抑えていたけど
もう無理だ。
目から涙が溢れた。