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「俺は、男だ!クソ野郎」

第8章 ドキドキが止まらない。








「そっか。残念」



俺を離して残念そうにしながらも、

いつも大悟に戻った。







ん…?

今は別に何ともない。




やっぱりあのドキドキしたのは疲れだったのか。









そして、俺たちは歩き出した。







「なぁー、大悟。どうでもいいことなんだけどさ」




「うん。なに?」





「翼先輩の前で言ったこと、大悟が過保護だから言ったのか?」



なんか、俺が大切だとか

どうとか言ってたやつ。



適当になんとなく聞いてみた。






「あー、あれね。何言ってんの。…“岬”だからでしょ」




スラッとそう答える。








え…?


「あ、そ、そか」






なにこれ。





過保護とか

そういうのじゃなくて俺だから…大切?







うわっ。



どうでも良かった話だったのに

またドキドキしてやがるぜ俺の心臓は。







もしかして

死に近づいている証拠なのか?



何それ、嫌だ。


足が止まり、頭を押さえる。







「岬、どうした?」





大悟に相談しよっかな。


バッと顔を上げる。






「あのさ、さっきからずっと俺の心臓がおかしんだ…。大悟を見ているだけで衝撃みたいのが走るっていうか…やっぱり、これ病気だったりする?」




不安要素がたっぷり過ぎる。



でも

早期発見が肝心だ。





「その衝撃って、俺に対してだけだよね?」



念のためみたいな感じで聞いてした。





「え、ああ…うん」




…言われてみれば、そうだな。





え?



じゃあ、

これってさ…



















ただ、俺の体が大悟に対して、

拒絶しているだけなのか?
















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