「俺は、男だ!クソ野郎」
第2章 ふ、ふざけんな!
「え…男なの?」
金髪野郎は、キョトンとしながら頭上に
“Really?”と浮かばせている。
「当たり前だろ。てか、初めて会ったくせに失礼なこと言うな」
キッと睨む。
すると、金髪野郎は、嫌味なのかわからないが
屈んで俺の顔をまじまじと見てくる。
「女の子にしか見えないけど、そっか~。ここ男子校だもんね」
納得したように頷く。
「お前、バカだろ…」
もう、鬱陶しいから消えてくれ…。
やれやれという気持ちになる。
「それより、俺。可愛い子見ると抱きつきたくなるんだ!」
ギュッー
「うっ…!」
気づいた時には遅かった。
急に前からすっぽりと填まるように
奴の胸の中におさまった。