「俺は、男だ!クソ野郎」
第9章 うん。はい断る
大悟の考えていることは本当に読めない。
あと、
重要なことを言うのを忘れかけていた。
「それに大悟。お前、鼻の下伸ばして女の子とイチャイチャするな…ムカつく」
羨ましいなんて、別に思ってないけど、
見ているこっちは腹立たしいほどムカつくのだ。
…べ、別にー?
羨ましいとか
これっぽっちも思ってませんけどね。
そんな不貞腐れている俺に対して、
大悟は、嬉しそうに微笑んだ。
「…もしかして嫉妬してるのか?」
「は?」
嫉妬…?
なめやがって。
まぁここは、正直に言ってやる。
「あーしてるわ。死ぬほどしてる」
羨ましいと思ったことを
認めることになるがもうそんなのどうでもいい。
だって、
女の客とられちまったからな。
お前のモテさに
嫉妬してしまうわ。
大悟の様子を伺っていると無言で
なぜか、満足そうに俺の頭をよしよしと撫でている。
…うわぁ~、なにこの人。
たちの悪い腹黒さんだな。
満面な笑みの大悟に対し、俺は気分が悪く睨んだ。