「俺は、男だ!クソ野郎」
第9章 うん。はい断る
「あ~。確かにそう言ったけど、俺、一言も“女の子”にモテるなんて言ってないよ?」
「はぁー!?」
俺は、先程の金太郎の言葉を思い出す。
『それ着たらお客さんにモテモ テだよ~?』
…うん。ごめん。
確かに言ってなかったな。
俺は、お客が女の子限定で勘違いしていただけだった。
「でも男にモテたね」
「それ嬉しくねーし」
俺もそろそろ、教室の隅っこで
きのこを栽培しないといけない時期になったのか。
「でもそいつら、岬ちゃんにベタベタしてたじゃん?超ムカついたけど、客だから我慢した俺を褒めて」
金太郎は、そう言いながら
しゃがんで頭を俺に向けた。
撫でろと…?
「意味わからんわ。とりあえず、胸ぐら掴んで悪かった」
俺は、そっぽを向いて
教室に新しく客が入ってきたので接客に戻った。
『ちょっ、岬ちゃん!』
って言う金太郎の声が聞こえたが聞こえない振りをした。
でも大悟と金太郎も
すぐにお客さんの女の子に呼ばれた。
ちっ。
悔しいけど羨ましい。