「俺は、男だ!クソ野郎」
第9章 うん。はい断る
あの、人を見下す目。
思い出しただけで腹が立ってくる。
「言うなよ絶対」
口止めしておく。
「当たり前だよ。姫は俺だけのものだから」
鳥肌の立つことを言う。
「ひとこと多いです。もうついてくるな」
ふんっと言って、すぐさま全力で走った。
そう、50m7秒台。
後ろでは、
慌てた声で俺を呼ぶ声が聞こえたけど無視。
とりあえず、
もう関わりたくなかった。
俺ってば、すげぇな。
こんな格好で全力疾走しているとは…。
周りから見たら滑稽過ぎる。
それから、上手く逃げ切ることができ、色んな所を回った後
教室に戻ると皆が俺の格好見て固まった。
そして、大歓声が沸き起こる。
なぜなら、ウサギのコスプレをしたままだったから。
羞恥。
こんな大事なことを忘れるなんてバカだろと自分を貶す。
それからは俺を笑い者にするかのように皆、カメラや携帯を構えて撮影大会が始まった。
…俺、許可してねぇけど。
唖然となる。
盗撮になるよね?
訴えても大丈夫だよね?
いくら貰えるかな。
とか思っていたら、
お客の女の子に話しかけられマンザラでもない俺だった。
少しばかり、上機嫌になった俺は現金な奴だろう。
し、仕方ないだろ…っ!?
女の子と話すことが出来たんだから、
結果がどうであろうとさ。
「…岬不足」
皆の前で、急に後ろから抱き締めてくる大悟。
「おい!離れろよっ」
そしたら、女の子が引くだろ…って、ん?
なんだ、そのキラキラして輝く瞳は。
そう女の子の瞳はキラキラとしていて俺たちを見ていた。
でも可愛いから、深く考えなかった。
こうして楽しい?学園祭は幕を閉じたのだった。