「俺は、男だ!クソ野郎」
第4章 調子乗んなっ!
さっきから、
黙って聞いていた大悟が
「へぇー?お前、本当に骨折したんだ。岬に看病してもらって、変なこと考えてんだろ?おい、骨折じゃすまないくらい次は、痛めつけてやるよ。病院送りは、確実だけどな」
長々と息継ぎもせずに、
恐ろしい顔をしながら、そう言った。
ゾクッー
全身に鳥肌と寒気がきた。
この世の終わりみたいな雰囲気が
流れる。
「は、ははっ…じょ、冗談だよ!う、嘘です!ほら、見てよ。こんなに動くよ」
金太郎は、危機を感じたのか
正直に、骨折していたはずだった
腕がものすごい早さで動かして
大悟に見せた。
つか、マジで
「嘘だったのかよっ!」
俺は、金太郎を睨んだ。
ちょっとだけ、大丈夫か?と
心配した俺の優しさ返せ!
「岬、アイツと一緒にいたらダメだぞ?バカが移る」
「本当にそうしたい…」
ポンポンと大悟は、優しく
俺の頭を撫でた。
「岬ちゃん!嘘ついたのは、謝る!!だけど、関わらないなんて、そんな寂しいこと言わないで~!」
嫌だ嫌だと駄々をこねる金太郎。
「ウザいな。そんなに病院に行きたいの?」
今の大悟のひとことで
金太郎は、びっくりするほど
喋るのを止めた。
正確には、黙らせた。
す、すげぇ。
こ、こわ。
大悟は、いつも俺のことになると、
なんか、
こうやって人格が変わってしまう。
いくら、幼なじみだから
過保護すぎるっていうか………
ま、とにかく敵にしたら
危ない奴だな。
俺は、新たな発見に、
体が固まってしまった。
そしたら、急に眠たくなって
気づかないうちに、大悟の肩にコツと
凭れていた。