
甘く染めて
第9章 №8
先生の部屋は意外と綺麗だった。
物が少なくて、私の部屋とは違ってスッキリしていた。
「…何しにきたの…とりあえず座って」
バタンと部屋のドアが閉まって、先生がゆっくりベッドに座る。
私はフワフワのカーペットに座った。
「お見舞いに来ました…先生が心配だったから…」
「…そんなの来なくていいのに…んま、ありがたいけどね…」
ニコッと笑った先生の笑顔は、可愛かった。
恐るべし熱パワー!
「えへ…っと!スポーツドリンクとか買ってきたけど、先生飲む?なんか食べた?」
先生の家に寄る前に、コンビニへ、ジュースやアイスなど冷たいものを買ってきた。
ガサッと買ってきた物を机に広げた。
「おー…ジュース飲む」
「これ」と先生が指差したのは、りんごジュース。
へぇ…先生、りんごジュースが好きなのか…。
「はーい、どーぞっ!」
りんごジュースを先生に渡したときに触れた先生の手は熱かった。
