
甘く染めて
第10章 №9
木のベンチに腰掛けて、昨日のことは思い出さないようにした。
「…そ、んなに見ないでよぉ……………」
翔太は私の目の前にしゃがみ、ジーーッと私の顔を見てくる。
私も翔太を見つめ返した。
翔太ってこんなに顔整ってたっけ…
中学の時はずっと好きで好きでたまらなくて、翔太を目で追いかけてたけど、
あっさり振られて、振られた夜ずっと泣いてたっけ…
高校に入って、先生のこと好きになって、毎日毎日先生のことばっか考えて、
告白通り越して、ファーストキスして、初めてのエッチして、
よくよく考えれば、全部先生に教えてもらってきたなって…
先生……………
でも、
先生もたくさん他の女の子たちとエッチしてきだじゃん。
そうだよ、私だけ悪いんじゃない…
こんなの、
ただの言い訳じゃん……
