テキストサイズ

甘く染めて

第11章 №10



 小夏、わかってくれたのかな…

 私の考えてたこと…


 廊下を思いっきり駆け抜けていく小夏と私。


 私の腕を強く握った小夏の手は力強くて涙が出そうになった。




 「っはあはあ… 莉緒、大丈夫?」

 「っうん! ありがとう…っ小夏居なかったら私…」


 小夏は私をぎゅっと抱きしめて、


 「大丈夫だよ、小夏がいるじゃないか… 莉緒は一人じゃないよ」


 私を泣かせるような言葉を言った。

 いつもバカなことばっか、二人で言ってんのに…


 「うん…、小夏ぅううっ」

 「莉緒ぉおおっ」


 二人で互いの名前を言い合いながら抱きしめあっていた、体育館の前で。

 場所違ったらロマンチック(?)だったのになあー。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ