
シュールな関係
第10章 裏切りの代償って?
重い手つきで受話器を取り
耳に当てる
「はい 神崎です」
少し上擦ったわたしの声
「何で連絡したかわかるな?」
「は…はい」
受話器から響く
重~く低~い声・・・
王子
今日は声が笑ってませんね
うわ~っ 早く切りたい!!
「お前の仕事なのに森下に
この書類を持ってこさせたな
俺を避けやがって
それに今すぐ電話を
切りたいとか思ってるだろ?」
はい・・・おっしゃる通り
考えも読まれてなおさら怖い!
即切りたいです・・・
「昼メシ行くから
12時にロビーで待っとけ」
お弁当なので結構です
晴人のサンドイッチが…なんて
断れないし---
「 ・・・ 留美も誘って
いいですか?」
ダメもとで小声になりながら
聞いてみる。
