
シュールな関係
第10章 裏切りの代償って?
「なんだとぉ?
一人で来い
分かってるだろうなっ!?」
ひぃ~っつ!
ですよねっ!!
とっても分かってます!!
受話器の向こうでどんな顔を
しているかも想像がつきます。
「わ…分かりました」
わたしの事は亡き者として
扱って下さいって門にお辞儀を
して帰ったのに・・・
どうして亡き者として
扱ってくれないの?
今さらだけど
こんな展開になるなら始めから
受けなかったら良かった・・・。
「奈緒先輩
一之瀬さんから電話なんて
いいなぁ~
仕事とはいえジェラシー
沸いちゃいます~」
重い気持ちで
受話器を切るわたしの気持ちを
何も知らずに羨ましがる留美
トホホ……
出来ればわたしも
留美に替わってもらいたいわよ。
