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シュールな関係

第10章 裏切りの代償って?

結局 午前中の仕事は集中も

全く出来ず迎えた昼休み


1階に下りると

エントランスの出た所で

壁にもたれ

煙草を吸う一之瀬さんがいる。



「きゃぁ~ 

一之瀬さんって煙草吸うのね」



「彼が吸うと絵になるわぁ~」



ランチに出かける社員から

黄色い声が聞こえる。



一之瀬さんが

煙草を吸っている・・・



た…煙草を吸ってるって!?





普段吸わないこの人が吸うのは

酷く機嫌が悪い時だ。




このレアなシーンを

知っているわたしはゾクリと

身震いが出る。


ただでさえ思い足取り



後ろにタイヤでも縛り

付けられてるようにさらに

ずっしりと重たくなる・・・




ギロリ




わっ~! 睨まれた・・・



「ついて来い」


怖い・・・ 超怖い・・・




胃が――――

恐怖で胃が痛いっ!!




今にも降り出しそうな

ドンヨリとした雨雲が漂う中

オフィス街を歩く



怖い・・・逃げたい・・・

怖い・・・逃げたい・・・



その言葉がひたすら


わたしの頭の中を交互する。





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