シュールな関係
第13章 これって運命?それとも悪夢?
だけどこのわたしの状況を
理解していない社長
「大和と神崎くんがこんなに
親しいとは思わなかったよ
いや~ 今日は神崎に頼んで
来てもらって良かった
大和は少し人見知りがあるから
心配だったから―――」
ご機嫌な様子で話す
さすが大和の親・・・
険悪な空気が読めない?
思いっきりお宅の息子さんに
睨みをきかせながらわたし嫌味を
言ってるの・・・・気付いて
ないですよね!?
この単細胞な考え・・・
やっぱりーーーー親子ですよね
社長はわたしを山の手グループに
コネ入社で入れて下さったし
ほんわかして優しいところ、
凄く凄く好きなんです。
もちろん尊敬もしてます。
だけど今日だけは・・・
今日だけはすんなり受け入れ
れないの許してください。
それと今、さらりと言うから
聞き逃しそうになりましたが
『大和は少し人見知りがあるか
ら』って聞こえたんですか・・・
気のせいですよね?
すみません。
わたし、味覚障害だけでなく
幻聴も始まりました。
お酒も進み上機嫌な椎名社長の
舌は絶好調で個室の中に明るく
響く。