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シュールな関係

第16章 動いた関係

テーブルに戻るとーーー


席を外してた罰として詫びとして

同期がグラスとワインを持って

くる。


「学生じゃあるまいし 駆けつけ

3杯はないだろ?」

笑いながら俺は並々と注がれる

ワインを味わうこともなく

飲まされる。



俺は何度もポケットに手を当てて

携帯の振動を確かめる。




まだ連絡は・・・ない





「一之瀬さんどうしたんすか?

ため息なんかついて



何か男の俺から見ても

色っぽく見えるんですけど?」



「キモいこと言うな

ため息なんかしてる訳ないだろ」



「いや 俺マジで一之瀬さんの

その悩める姿…///萌えますって!


俺を捨てて・・・海外事業部に

行くなんてひどいっす!!」



いつも俺を慕っている佐藤が

アルコールの勢いで

抱きついてくる。



コイツ  面倒だなーーー

確か酒に弱かったよな? 



キツめのを飲ませて黙らせよう…


俺は佐藤をいじりながら酒を

飲ませる。




「一之瀬さん

私達からも注がせてくださ~い」


「君たちも飲む?

グラスあるから用意するよ」


優しい目で彼女たちに話しかけて

ワインを注いであげる。




キャー嬉しいって

こいつらは言うけれど



俺のトコに来て酒を飲むだけで

ナニを喜んでいるのかサッパリ

分からねぇ。

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