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シュールな関係

第16章 動いた関係

俺は軽く微笑みながら

「河野さん 煙草吸っていい?


さすがにみんなに見られてると

俺も緊張するだろ?」


後輩のメンソールの煙草をもらい

ソファーにもたりかかりながら

咥えた煙草に火を付ける。



機嫌が悪い時に俺は吸う。



今、正にそうだ。




それに今はこいつの甘ったるい

匂いが鼻について早く消したくて

仕方がねぇ。




コイツの匂いを消し去るように

肺まで深く吸い込み

煙を小さく吐き出しながら横目で

周りの様子を伺う。



そして河野の目を

向かい合うように見つめ

「俺のファンクラブがあるって

聞いたけど本当?」


既に知っていることを尋ねる。



「恥ずかしながら私が会長を

してます


入社した3年前に一之瀬さんを

一目見て 


もう…素敵なので

直ぐにファンになりました」


ポッとしながら河野が嬉しそうに

話し出す。




「ファンクラブって

よく分からないけどーーーー


どんな事してるんだ?」



「大したことしてないですよ 

ただ・・・とこで見かけたとか


ランチ何を食べたとか・・・ 


仲間同志でちょっぴり連絡を

しながら

幸せを共有してるんです」



「河野は俺の願いごとを

一つ聞いてくれるのか?」



「一つと言わず・・・

何個でも聞きます」

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