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シュールな関係

第16章 動いた関係

奈緒の濡れた身体をタオルで

くるみ車に乗せ込み


着替えをすませ…長髪の水滴を

タオルでふき取る。




「俺のマンションの方が…

近いから運んでくれるか?」




「雅也様

奈緒様の身体がかなり冷えて

おられます

血の気のないお顔をされてますね


今夜はご一緒に

寝られたらどうですか?」



「お前こんな時にーーー

笑ってないか?


いや 


その目の奥―----

どうしても笑ってるよな?


楽しんで言ってねぇか?」



短い付き合いじゃねぇから

無表情ながら山本が興味本位で

俺を見ているのが分かる。



「失礼いたしました 



いえ あまりにも雅也さまが

真剣なのでつい・・・」




はぁ? 


ついって…一体何だよ?




「さすがに恋人となればいつもと

様子が違われたので・・・

申し訳ありません」


ちくしょ

山本め・・・絶対楽しんでやがる



「添い寝されて体を暖めたり


人工呼吸で暖かい空気を身体に

吹き込むのも有効ですよ」


その助言・・・?


俺に今、お前の前でしろって

言ってるのか?


それとも俺にマンションで

奈緒を温めろ…と忠告でも

してるつもりか?


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