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「―－－－－－奈緒


好きだ・・・・・好きだ」



何度も優しく囁くと


わたしの顔を覗き込み―――




そっと頭を撫でる。





「お前の口から


ちゃんと気持ちを聞きたい



俺を…好きだろ？」





目を逸らすわたしの頬を

両手で包み込み…瞳を掴んで

離さない…




｢わたし…






わたしも大和のことが…





・・・・好き…ｶﾓ…｣





その言葉を言い終わると――――




溢れていた瞳から…

一筋の涙がこぼれ…落ちる





泣いている姿を見られたくない…

そう思った瞬間



ギューっと大和が



力強く抱きしめてくる






わたしは今まで

突っ走って生きてきた。



恋なんてするとは思わなかった






親に捨てられた時に



愛されることを捨てた感情…



もう涙はとっくに


枯れたてたと思っていたのに…