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シュールな関係

第7章  王子の約束と親の気持ち

無表情の運転手の眉が

ピクリと動いた。


うわっ~~~

恥ずかしっ!!



何もなかった顔付で

晴人が買ってきてくれた

幻の羊羹の持ち手を

ギュッと

握りしめて車に乗った。






わたしは自家用車も持ってない。


ママチャリが一台だけある。



なのに…


今乗っている車は


後部だけでも


10人位乗れる広さがあって

テレビに 冷蔵庫 ミニバー


ゴージャスなソファー…


それもマッサージ機能付き



備え付けの電話になんだか

分からないハイテク機器が

いっぱいあって機械音痴のわたし

触れるのすら恐ろしい。



車の一番隅っこに座った。


窓から見える景色も

スモークでドス黒く見えて


『はるとぉ 助けてっ!!

 姉は心細いよぉ~~ 』


羊羹の紙袋をさらにキツく

握りしめた。


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