紳士協定布いてます
第2章 ラッシュの理由
そんな圭一の最近の楽しみは、泰弘にやたらスキンシップをしかけ、それを見た腐女子の反応を見ること。
泰弘は普段は伊達メガネで可愛らしい女顔を隠し、ひとの印象に残りにくい様にしている。
そんな泰弘でさえ、「岡田兄&山口」という構図が腐女子の間では大人気らしいのだ。
――“セット売り”で“お得”ってところかな。
例えばこんな調子で・・・・、
「早く観たいな、フェルメール」
オランダ絵画展の吊広告をみて泰弘が呟く。
「ああ、県美だな。一人で行くのか」
圭一は手前の吊広告を避けるように泰弘の視線先を確認した。
「ん~、考え中~~」
「俺を誘ってくれるんだろ」
上体をかがめて首を回し、泰弘の頬に触れそうなほど近くに顔を並べる。
「キャッ、ラッキー顔まで見えたよ」
瞬間、周りの女子高生から小さく歓喜の声が上がった。
泰弘は普段は伊達メガネで可愛らしい女顔を隠し、ひとの印象に残りにくい様にしている。
そんな泰弘でさえ、「岡田兄&山口」という構図が腐女子の間では大人気らしいのだ。
――“セット売り”で“お得”ってところかな。
例えばこんな調子で・・・・、
「早く観たいな、フェルメール」
オランダ絵画展の吊広告をみて泰弘が呟く。
「ああ、県美だな。一人で行くのか」
圭一は手前の吊広告を避けるように泰弘の視線先を確認した。
「ん~、考え中~~」
「俺を誘ってくれるんだろ」
上体をかがめて首を回し、泰弘の頬に触れそうなほど近くに顔を並べる。
「キャッ、ラッキー顔まで見えたよ」
瞬間、周りの女子高生から小さく歓喜の声が上がった。