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紳士協定布いてます

第3章 独占欲と優越感

「丸山くんって、そんなに綺麗な子?」


泰弘は破顔してコクコクと頷いた。


「泰弘が太鼓判を押すンだから、真性だな。」

「姫っていうより、僕的には妖精とか新雪とか・・・何だろう、見た目だけでなく全てが穢れない感じで、今にもすーって消えそうな・・・。」

「よっぽど綺麗なんだな。今度紹介してくれよ。」

「うん、同じ学校にいるンだから機会はあると思うよ。とても高1とは思えない博識でね、圭とも話が合うと思うよ。」


――まるで気に入った作品を見ている時の表情と同じだな。



泰弘が嬉しげに頬を高揚させて“姫”と呼ばれる編入生の話をしている姿を、圭一は複雑な気持ちで見つめていた。




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