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紳士協定布いてます

第4章 紳士協定

「あの、質問してもいいですか。」


遥暉が矢島に尋ねる。


「どうぞ。」


「抜け駆けして親しくなるのがダメっていうのは、親友とか作るなってことですか?」


遥暉の質問に矢島が微笑む。


「いいや、丸山君が親しくしたいと思えばみんな見守ってくれるよ。
ただ、相手が丸山君のためにならないというか・・・、丸山くんが不愉快になるような行動取っていると周囲が判断したら、アウト。」


遥暉が泰弘をジッと見る。


「なに?」


泰弘が聞くと、遥暉が遠慮がちに尋ねる。


「さっき言っていた、山口さんのこと素気無くしてると・・・っていうのは、そういう事ですか?」


泰弘の眉がピクリと動く。

矢島が笑いながら、答えた。


「鋭いね。

泰弘と圭一は親友で諸っ中ベタベタしているからね、皆のマドンナ・泰弘がNOサインを出した途端やり玉にあがるだろうね。

なんせ日頃のやっかみが積み上がってるからな。」


遥暉は、また泰弘をジッと見つめる。


「少し考えさせてもらってもいいですか。

それから、どんな人がどれだけ協定を結んで、制裁の実績があったか、差支えない範囲で教えていただけませんか。」


遥暉の言葉に、矢島は真顔で答える。


「ああ、それならここに新聞と広報誌のバックナンバーのファイルがあるから読んでくれたらわかるよ。」








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