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紳士協定布いてます

第5章 王子のタイプ

昨晩、慶矩が母から聞いた話はもう一つ・・・・。


遥暉が中学校の部活中の事故で足の怪我を負い、歩行に支障があること。


歩けないとまで言われた状態から、
ピアノのレッスンや部活も辞め、
中学校も最低限の出席日数で、
リハビリに集中し、

ようやく生活に支障がない程度まで回復したと聞いた。


今の遥暉は誰よりも優雅に歩き、

決してそんな事情を感じさせない。



リハビリのことも、

学校にほとんど行かないで藤蔭学園の編入試験に受かったことも、

・・・並大抵のことではない。



慶矩は、遥暉が実はとても忍耐と努力の人であることを知った。


あんな華奢で今にも消えてしまいそうな印象で、
何の苦労も知らないように
いつも穏やかに微笑んで・・・。



--尊敬に値するよな。

  本気で惚れてしまいそうだ。




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