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紳士協定布いてます

第5章 王子のタイプ

「違うもの描けば・・・。」



慶矩の言葉に、遥暉が答える。



「そうなんですけど・・・。次の作品は多分、進路に影響するので半端なものじゃダメだと思うんです。」


「他に描きたいもの、ありませんかダイさん。」

「・・・・あるけど・・・・。」

「よかったじゃん!」


慶矩が一件落着と明るい声を上げるが、ダイはとんでもないというように首を振った。



「でも、とてもモデルを頼めそうにない・・・。」

「進路かかってんだろ?愚図言ってないで、行動しろよ。」



しばらく考えこんでからダイはおもむろに瓶底メガネを外し、慶矩を振り返った。



--?!


「岡田くん!」

「な、なに・・・・?」

「・・・慶矩くん、モデルしてくれませんか?」




慶矩の手をぎゅうっと握って、ダイはお願いした。




「へえ?!」




遥暉が追い打ちをかける。



「大丈夫ですよね、岡田さん応援してくれたし。
協力してくれますよね?」



まるで断るのを許さないかの様な遥暉の表情と口調に押され、頷いてしまった。


『やったぁ!!』



目の前で手を握りあう二人の可愛いさに、浮かれたまま美術室を送り出された。



「ありがとう。細かいことは明日クラスに行って話すから。」

「そろそろ部活に戻った方がいいですよ。」









--間違いない血が繋がってる。

二人とも、もろ俺の好みじゃん。

控えめなのに甘え上手、

キレィ可愛いぃ・・・・。




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