紳士協定布いてます
第6章 同郷の華
先週末に模試が終わって一段落した圭一は、受験生らしくしようと思う反面、泰弘にGWの約束をどう取り付けるかを思案していた。
進路が全く違う二人。
圭一はこのまま高校を卒業したら、疎遠になってしまうのではないかと不安に駆られ、
最近では勉強に集中できないこともある。
部活も引退し、卒業までできるだけ泰弘との時間をとりたいと思っていた。
――やっぱ、フェルメール展がいいかな。
姫と行くようなこと言っていたけど、3人でっていうのもいいかな。
両手に花だ。でも・・・。
最近、朝もラッシュが酷くてろくに話ができない。
下校時は何となく受験の話になってしまい、遊びの話は切り出しにくい雰囲気だ。
今日こそはと、昼休みに泰弘のクラスを訪ねるとまた教室内に姿はない。
--避けられているのか・・・?