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紳士協定布いてます

第6章 同郷の華 

教室内にいる生徒に声をかけた。



「泰弘は?」

「王子がやけにハイテンションで兄貴を引っ張って行ったぜ。」



圭一の部活の後輩である“王子”こと岡田慶矩は、学園内で兄の泰弘に話しかけることは殆どない。

それが教室に迎えに来るとは、余程の事だ。


「慶矩が?どこに行ったか分かるか?」

「取材に行ってるんじゃないか。」

「取材?」

「おう、同窓生がどうとか言って新聞部の連中と連れ出していったぜ。」



――同窓生?


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