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紳士協定布いてます

第7章 スケモン

バドの朝練の後、慶矩が手洗い場で頭から水をかぶっていると、特別棟の窓がカラカラと動く音がした。


2階の美術室の窓際にダイが立っている。

慶矩は昨日の気易さもあり、大きく手を振って合図した。


ダイは気が付かなかったのか無反応で奥へ姿が見えなくなった。



「あれ?この距離だと見えなかったかな。」

「誰に手振ってンの?」



チームメイトが慶矩の視線の先を見て聞く。



「いや、ダイに・・・。」

「へ?スケモン?」

「スケモンっていうなよ。先輩だぞ。」

「それを言うならお前は呼び捨てじゃん。」

「俺様は・・・いいんだよ。」

「でたぁ、王子の俺様節。どんな理屈だぁ。」


窓を閉めても慶矩とチームメイトの元気な声が聞こえる。


ダイは美術室の窓の下で、その声を震えながら聞いていた。



--そんな人懐っこく笑いかけないで・・・。
僕なんかに・・・・・。






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