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紳士協定布いてます

第7章 スケモン

昼休み。

ダイは遥暉の教室を訪ねた。

「丸山君を呼んでもらえるかな。」

「は、はい。」


声をかけられた学生はダイを見て、少し戸惑った表情を見せたが、すぐに返事をして遥暉を呼びに立ち上がった。

学園は一学年150人程度でほぼ6年間そのままの面子で過ごすため、学年をまたいでいてもほとんどが顔見知りになっている。
まして、ダイのように癖のある上級生となれば、名乗らずともきちんと認識できる。



「"姫"、お客さん。」

「客?」


机の端をノックされた遥暉が読んでいた文庫本から顔を上げる。

遥暉が編入生で、ダイの事を知らないと思ってか親切に取り次ぐ。


「3年の犬養大さん。美術部部長だよ。」


遥暉はゆっくり立ち上がり、ウキウキしてと離れてゆくクラスメイトに声をかける。


「鈴木くん。」

「何?」


呼び止められたクラスメイトがすぐに笑顔で振り返る。


「"姫"じゃなくて、"丸山遥暉"だから。」

「・・・丸山・・くん、な。わかった。」

「ありがとう。よろしく。」


にこやかに訂正を完了させると、踵を返しダイのところへ急いだ。




遥暉の背後でクラスメイトの戦慄の叫びが起こった。


「今のは・・・何気に不快を表明してたぞ!!」

「お、俺ぇ、嫌われたかもぉ・・・、制裁・・・?!」

「しっかりしろよ!まだ、大丈夫だ。よろしくって言ってもらったんだぞ。」

「お慈悲だぁぁぁ。」
















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