
妖狐×僕SS 短編集☆
第1章 眠れぬ夜は
(紅茶いれてくれるんだ...)
大人しく部屋のソファに座ってテレビを見ていた。しばらくすると双熾がやって来てテーブルで紅茶をいれてくれた。
(いい香り...)
コト...
「セラ様が眠れないとおっしゃっていたので取り寄せました。安眠効果があるそうです。」
そう言って微笑む双熾。
「わざわざ取り寄せてくれたの?...ありがとう」
「いえ、礼には及びません。どうぞ、お召し上がりください」
「いただきます」
一口飲んでみる。
すると香りがからだに染み渡る気がして...
「すごく安心する」
「それは良かったです」
目を合わせ、二人で微笑みあった。
「双熾、今日はほんとにありがとうね。よく眠れる気がする」
「はい。いつでもいれますのでおっしゃって下さいね」
「うん、ありがとう」
御狐神双熾は茶葉をキッチンに置き、ドアノブに手をかけた。ところで思い出したように振り返った。
「あぁ、忘れていました。もう一つプレゼントです」
「え?...っ!」
チュッ
「それでは」
そう爽やかな笑顔で去っていった。
「...そ、双熾の、バカーーー!!!//」
(せっかく眠れると思ったのに...心臓がうるさくて寝れないじゃない...//)
セラはため息を一つつき
「もう一杯、飲も...」
眠りについた
end.
