涙話 -Beeindruckt sein-
第2章 見知らぬ女性
ある日、高校受験が間近に迫っていたとき、
リビングにいると
近くにいた祖母がボソッと独り言のように言った。
「そろそろ、母ちゃんって呼んでやりんさいな。
あんたももう…わかっとるんやろ??」
祖母のその言葉を聞いて俺はやっと決心した。
部活が終わって帰ったら、また女性と出会った。
「裕太くんお帰り、お腹すいてない??ご飯食べに行こうよ」
「…たまには母さんが作ってよ」
女性は驚いた顔をし、すぐに涙をながしはじめた。
「そうだね…裕太くんの大好物だった料理…
作ろうかな」