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第8章 懐かしい匂い

片山はそっと菜々を優しく抱きしめた。

片山の胸の中はあったかく

さっきまでの恐怖で真っ暗な空気を

変えてくれるような感じだった。

さっきより、気持ちが楽になった菜々は

片山にもう大丈夫と伝え、

抱きしめていた手を緩めた。

安心した片山は

仕事の電話をすると言って

どこかへ電話を始めた。

『あー、渡辺くん。

いまどこにいるの?

えっ?緊急事態?

大丈夫か?

ならいいが、、、

私も私用で出てるから。

社に戻ったら

明日の打ち合わせの資料を頼む。

じゃあ。』

片山は菜々と一緒にタクシーに乗り込み

菜々のマンションへと

タクシーを走らせた。

菜々はつい居眠りをしてしまって

片山の肩にもたれてしまっていたが

片山も黙って肩を貸してあげた。

駅から30分ほどで着いた。

その間、菜々はずっと眠っていた。

まるで小さな女の子ようだった。

片山は菜々を起こし、

またなにかあったら

連絡するよう伝え

片山はそのままタクシーで

自分の会社へと戻っていった。

菜々はそのまま自分の部屋と戻り

また自分のベッドで深い眠りについた。


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