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第4章 飢えた野獣が目覚める時

架純は

『そんな事ないですよ。

菜々さんみたいに週5日働いてないし、

時間だって3時間程度だから

抜く自信ないですぅ。

そういえば菜々さん聞いてくださいよ。』

「ん?どうしたの?」

『昨日出勤してたじゃないですかぁー。

なんか気持ち悪いおじさんが、

本番させてって言われたんですよ。

菜々さんはないですか〜?』

「たしかに週1ぐらいはそんな

お客さん居るよ。

そんな時は遠慮せずに

通報しちゃっていいよ。

だって、ルール違反はルール違反。

逆に押し切られて本番して

いろいろ不利になるのは

こっちなんだし。

罰金もあるから気をつけよ。」

『ありがとうございます。』

そう言って架純は菜々に礼を言った。

そろそろ時間となり

菜々は架純とお店を出た後、

別れた。

菜々はその足で

近くの雑居ビルにある

BARに入って行った。

そこには愛李がすでに

飲みはじめていた。

『菜々、ごはん食べた?』

「うん。そこのイタリアンで

お店の後輩と食べてきたよ。」

架純はお店ではじめてできた

友達みたいな後輩ができた。

普通なら

他の女の子と顔も合わさないから

どんなコがいるか知らない。

架純と会ったのは

ある日のお店上がりで

帰りのクルマで

はじめて会って、

それから何回か

同じクルマに乗ってから

架純と連絡先を交換して

たまにごはんを食べる仲になったのだ。

意外にも菜々が住んでるマンションから

近くのワンルームのアパートで

住んでるらしい。

『へぇー、そのコは続きそう?』

と愛李は菜々に聞いた。

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