
4年分の愛を君へ
第2章 初恋
4年前の秋、中1の俺は中2のスミレ先輩を好きになった。
初恋だった。
部活が同じだけど、3回ぐらいしか話したことがなかった。
先輩の事、何にも知らないけど好きにな った。
部活ではムードメーカーで、いつも皆を笑わせてくれた。
とにかく面白くて、クラスでもうるさいらしく先生に呼び出しを食らうこともしばしば。
完璧すぎない先輩だから一緒にいてとても楽しかった。
"何かあったらいつでも言ってね?"
それがスミレ先輩の口癖だった。
後輩の誰もが認める頼れる先輩。
特に可愛いわけでもない。
モテるわけでもない。
男子とも仲が良すぎて
男子の方も恋愛対象として見てないぐらいだった。
