
4年分の愛を君へ
第2章 初恋
「あのさ、何度も言うけど好きじゃないから。
4年も前の事だぞ?」
「まぁそこまで言うなら信じるけど…」
「けど?」
「好きじゃないならどうしてマサトはスミレ先輩の話をすると動揺するのかなって思ってね」
「は、してねぇよ」
動揺?
俺が?
そんなはずない。
あれだけ頑張って本心隠してるのに。
俺はスミレ先輩が留学してから、"俺は好きじゃない"と回りに言いまくってきた。
確かに1年の時は好きだったけど今はもう好きじゃない。
いや、好きだけどそんな事今さら言えるわけがない。
