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君がいたから-優輝ver.-

第2章 会話

ボロボロと涙を流す沙彩ちゃん。
あかねはそれをみて、あやすように背中をさすっている。

「大丈夫!沙彩ちゃんのせいじゃないって!ねっ?」
「そうだよ、あれはだれのせいでもなかったし。」
「で・・でもぉ・・」

泣き止みそうもないな。
うーん。

「あ、そうだ!」

俺はわざとらしく、曲を入れながら二人に話しかける。

「あのさ、カラオケ終わったら、記念にゲーセンでプリクラでも撮るか!」
「記念・・ですか・・?」

しゃくりあげながら俺の提案の「記念」という言葉に反応する沙彩ちゃん。

「そう、記念。友達になった記念にさ。」
「いいねぇ、それ!んでもって、ずっと仲良くしてくっていう願掛けしちゃうのは!?」
「おまえなぁ、プリクラに願掛けってww」
「あの・・私のこと嫌いにならないんですか?」


何をいってるんだろうか・・。
嫌いになってたらこんな提案しないだろー・・。

「嫌いになってたらこんな提案しないでさっさと帰ろうって言ってるよ。大丈夫だった?あかねも、大丈夫だった?」
「あかね「も」ってなによ、「も」って!」
「言葉のアヤだよwww」
「あ・・あの、助けてくれてありがとうございました・・その・・」
「あー、もう、そういうのいいからさ!優輝の持ってきてくれたジュース飲もっ?」
「・・はいっ」

笑顔になった。
おれよりあかねのが扱い方熟知してんなぁ・・。
頑張らなきゃ。
・・あれ、何を頑張るんだよ。意味わかんねー。

デンモクで俺は探していた曲を入れて、マイクを持った。
次は何を歌おうか、なんてことよりも、
いつ切り上げようかってことで頭がいっぱいだったのは言うまでもない。

・・このあとゲーセンとか長引いたら補導されるぞ絶対。

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