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君がいたから-優輝ver.-

第2章 会話

キーンコーンカーンコーンなんていう古いチャイムを聞いて、少し思う。

(THE!チャイムって感じだな・・。)

毎回思うが、もっと何か違ったメロディでもいい気がする。

最近流行りの曲を流すとかさ。
いいと思うんだけどな。

「優輝ぃ!終わったねぇ!カラオケだよお!」

「あーぁ、うるさいな。ワンコ。」

「またワンコって言ったあ!!ひどいよお!」

「うるさいぞ。」

「しゅーん・・・」


あからさまな声出してんじゃねえよ。
全く。
あ、そういえば・・沙彩ちゃんはどこ・・あ、いた。
席の方に座ってなんか書いてる。
なんだろう?聞いてみるか。

「沙彩ちゃん。HR終わったし、そろそろ移動しようかってなったんだけど、どう?」

「え、ええっと。」

「あ、なんかやってた?」

「あ、いえ。これといったことは・・」

「なんか書いてたの?」

ずいっと覗き込むと、そこには顔が書かれた先ほどのシュークリームくん。


「ぷっww可愛いなこれww」

思わず吹き出してしまった。
なんだよ、こんな可愛いことできんのかこの子。

「あ、あ、えっと、ごめんなさい!」
「え?いやいや、可愛いと思うよ。」
「え、そ、そうですか・・?」
「うんw」

すると、沙彩ちゃんはノートをみて、俺に聞いてきた。

「よければ・・いりますか?」
「え?」
「あ、いえ!その!」
「wwじゃあ、一つもらおっかなw」

どうやら俺にも書いてくれるらしい。
沙彩ちゃんがイラストを書いてる間にわんこがきた。

「優輝ぃ!早くう!優輝の荷物もちゃんとほら!」
「あ、サンキュー。」
「んっふっふー」
「お前、なんかネコババしたろ」
「げっ」
「なにとった。」
「黒猫の・・・シャーペン・・。」
「返せ。」
「・・はぁい。」


っつか、なんでそれチョイスだよ!
いや、確かに可愛いけど・・。
沙彩ちゃんにファンシーなもの好きなんだなぁって思われたらどうするんだよ!
いや、思われたな、これは。

「あ、あの。できました」
「あ、まじで?!おおお!可愛い!!ちょ、写メにも残しとこうかなww」

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