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表裏、一体。

第1章 好意。

サプライズ……?
この人が考えるものなんて、どうせしょうもないことに違いない。
そんなものに時間を割くなんて、




……嫌。

それでも、



「サプライズっ?!えー…なんだろう…///ふふっ。今日はね、次の4限で終わり!いいでしょー」



口が、
まわるまわる。
顔は、
満面の、笑み。



「いいなぁ〜……。
俺なんか7限まで……。
まぁ、でもっ!今日は俺も4限まで!」

「休講なの?」

「そう、休講なの!自主休講〜♪
だからさ、4限の後、時計台集合ってことで…どうでしょう?!」

「何それいいのー?ふふっ。うん、わかったー」

「っしゃあ!!」

「そんなに喜ぶこと?w」

「喜びますとも!!…うん、喜ぶこと!!じゃあ、時計台ね!!」



両手を思い切り伸ばして手を振り、ぴょこぴょこ跳ねながら去っていく彼に、私も、また後でねーと、優しく微笑みながら、小さく手を振り返す。
だけど、心の中は、



めんどくさい。



ただ、これだけ。

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