お前は俺のxxx
第13章 イイ奴…?
『家どこ?』
それ以上は何も言わず、私の手を握り歩いた。
大きな温かい手は、私に安心をくれた。
そして、颯太はマンションの下まで送ってくれた。
『もう、ここで平気か?』
「え..。あ..ありがと ..。あ!これ..」
私は、慌てて颯太のジャケットを返そうとした。
『部屋まで着て行け。
明日の朝、取りに来る。』
私は少し拍子抜けしてしまった。
颯太の事だから、部屋までついて来るかと思った。
ポカンとする私を見て、意地悪く笑う。
『何?部屋にでも誘ってくれんの?』
「ちッ違う‼︎」
私は、慌てて颯太に背を向けた。
『バカ。冗談だよ。
今日はゆっくり休め。 』
颯太は私の頭をクシャっと撫でる。
『結愛。ちょっと携帯貸せ。』
私が携帯を渡すと、颯太は自分の携帯に着信を残した。
『ちゃんと登録しとけ。
明日。8時。』
それだけ言うと、颯太はそのまま帰って行ったーー