あなたに会うために、
第2章 いつもの日常
「ん……」
と、神崎日菜子はベッドの中で目覚めた。
窓の外から明るい光が降り注いでいる。
(んー、もう朝か…。)
あくびをしながら伸びをすると、
枕元に置いてあった携帯が、LINEの受信を知らせた。
携帯を手に取ると、
相手は幼馴染の樹(いつき)からであった。
『ひな、起きてるか?』
樹は、毎朝こうして日菜子に起きているか確認の連絡をよこしてくる。
「はいはい、起きてますよ!今から用意するね。…っと」
樹への返事を返すと、日菜子はベッドからとびおりて
学校に行くための準備をし始めた。
なんてことのない、いつもの日常であった。